その読書の仕方、間違ってませんか。ショーペンハウアーに学ぶ読書術

その読書の仕方、間違ってませんか。ショーペンハウアーに学ぶ読書術

以前、ショーペンハウアーの「随感録」を読みました。20年近く前に出版された本です。

読み進めるうちに、「今にも通用するなぁ」と思わず唸ってしまう場面が多々あって。とても面白かったので、備忘録も兼ねて記事にすることにしました。

この記事では、読書についてまとめました。

ここでの読書とは、「自己啓発系の本を読むこと」と定義します。もちろん専門知識を身に着けるような場合は例外です。

本編では文学や芸術についての記述なのですが、現代では自己啓発やマインド、簡単に稼げる!系の本に該当すると感じたからです。

それでは、早速みていきましょう。なかなか手厳しいですよ…w

目次

ただ読書をしても「他人の頭で考えている」だけ

読書とは、自分の頭でなく、他人の頭で考えることだ。たえず本ばかり読んでいれば、他人の思想が強烈に流れ込んでくる。ところで自分で考えることにとって、これほど有害なことはない。

最初から手厳しい。

じっさい、次から次へ新しいものを読んで、いつも新しいものが強烈に流れ込んでくることは、前に読んだものを早く忘れさせるのに役立つだけだ。

思い当たる節があり過ぎる…。

「ただ読む」だけでは意味がない。自分の頭で考えていないから。書き手の考えが思考停止で流れ込むだけ…。確かに。

次から次へ本を読んでも内容は定着しない。一冊一冊、学びを得ているのか?…はい、仰るとおりです。

冒頭でも但し書きしましたが、自己啓発系の本に関しては特にこうなりがちですよね。一時期ずっと読んでたのでよくわかります。もっと早く知りたかった!

必要なのは繰り返し読むこと

「反復は学問の母である」と言われる。すべて重要な書物は何によらず、すぐ二度読むべきだ。それは、二度目にはその問題の関連がいっそうよく把握されるし、おしまいの結論がわかっているため最初の部分がいよいよ正しく理解できるからである。

これはめっちゃわかります。
一度読んだだけでは定着しない。二度目は深く理解することができる。忘れた頃にも読み返したり。

どんなに良い本でも繰り返し読まないと完全には身に着かないですもんね。ここに限っては本のジャンルは問わないかも。

読むべきではない本

その時々に大多数の読者の興味をひきつけているようなものは、おいそれと手にしないこと。

ここ読んだ時ですね、思わず「ブッフォwwwwww」と声に出してました。

自己啓発本はその最たる例だと思っているものでして。

人々があらゆる時代のいちばんすぐれたもののかわりに、いつもいちばん新しいものしか読まないために、著作家たちも当世はやりの狭い思想圏から出られず、時代はいよいよふかく自分の泥沼にはまりこんでゆくのだ。

ふむふむ。

具体的には、これに該当する本を読むのはダメ、と。小説や詩以外の分野でも当てはまると思ってます。※医療や技術に関することは除きます

たとえばちょうどいま世間で騒がれ、出版されたその年のうちに版を重ねるけれども、その一年きりの寿命しかないような政治や文学のパンフレット、小説や詩といったものは読まないことにある。

では、なぜ新しい(文脈的に「その時々」=新しいと解釈できる)本を読むのはダメなのか。

ショーペンハウアーの書き方が少し難しかったので、簡単な言葉に置き換えてみます。

「目新しいというだけで称賛される(本当に正しいかどうかはまだわからないのに)」「原典の焼き直し」「原典を間違って解釈している」

この辺りが、主な理由でした。読んでて「一理あるなぁ」と感じました。

新しい考え方は「新しい」というだけでちやほやされがちです。特に周囲が。しかも「古い」というだけで重要な原理原則まで蔑ろにされることが往々にしてある、と。

いかに斬新なことであろうが、すべてが時代を超えて受け継がれるような内容ではない。それによって本来評価されてしかるべきものが評価されない。そんなことはあってはならないと、著書の中で強く批判しています。

そして、そういったものの大半は偉大な原典の焼き直しに過ぎない。あるいは、本人の主観が入り過ぎていたり、自分に都合のよい解釈を加えて改変していることがほとんどだと。

なので、ショーペンハウアー自身は次のような本を読むべき、と主張しています。

ショーペンハウアー推奨の読むべき本

  • 原典
  • 時代を超えて残っている本

両方ともニュアンス的には同じかもです。

流行りの本が基にした「原典」こそ読むべき。時代を超えて受け継がれた本、そのものを知らないといけない、と。

ニーチェやワグナー。シュレーディンガー、アインシュタイン。フロイトにユング。

いきなり何だ?と思われたかもです。有名な哲学者や科学者、思想家ですよね。

この方達に影響を与えた、と言われる人物こそがショーペンハウアーその人なんです。(アルトゥル・ショーペンハウアー – Wikipedia

恥ずかしながら、浅学で存じ上げませんでした。ですが、影響を受けたと言われる偉人の名前はしっています。

ニーチェの言葉とかが流行していた時期がありましたよね。そういうときは「ニーチェが参考にしていた人の本」の方を読むべき。そういうことだと思ってます。

まわりくどくてすみません。

読書でいちばんいけないこと

いちばんいけないのは、本を読むことに気をとられて現実の世界を見落とすことだ。

というのは、現実を見ることは読書などと比較にならぬくらい、自分で考える機縁と気分とを与えてくれるからだ。

ですよね。ザ・ほんこれ。

いくら本を読んでも、それだけではダメ。現実を見てはじめて、様々な気付きや真の体験が得られる。当たり前ですよね。

読書の仕方という章で「現実を見落とすな」」って、かっこいい。それも、「読書と比較にならぬくらい」と断言まで。

ノウハウコレクターや、流行りの自己啓発本を買い漁ってる人にはぶっしゅぶっしゅ刺さったのではないでしょうか。私も刺さりました。

自分で考えながら読書をしても。時代を超えて受け継がれた本を読んでも。現実にはかなわない。

当たり前だけど、つい見落としてしまうこと。改めて気が付くことができてよかったです。

今でも通用するショーペンハウアーの言葉

  • 自分で考えない読書は無意味
  • 反復して読む
  • 流行りの本は読まない
  • 原典を読む
  • 現実を見ることも忘れずに

Wikiを見た方ならわかるのですが、ショーペンハウアーは今から約160年前の哲学者です。あえて、冒頭では触れませんでした。

160年前の人の言葉ですよ。私は読んだ時「現代でもおんなじだ」と素直に感じました。もちろんそうでない箇所もありましたが。

自分の頭で考える。流行りの本ではなく原典を読む。読書にとらわれずに現実も見る。

できてる人がどれだけいることか。自分もできてませんでした。なのでこれからは定期的にチェックしていきます。

せっかくなら、自分の血肉となる読書をしたいですから。

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この記事を書いた人

ホシタニ